ヘタレの自己愛的防御機制
脆弱な自我を守る
加害者は弱虫
「わけのわからない」加害者の心理を探っていくうちに、彼らの攻撃は「防御」であり、それだけ「弱い自分」「脆弱な自我」を持つのだと気づきました。フツーの人々が、追い詰められたときに取る行動を、日常的に常に行なっているのです。それだけ、「現実という真実に直面できない」のだと判りました。「強いのではない」「究極のヘタレ」です。「弱い犬ほどよく吠える」の譬えどおり、威張り・偉そうにし・優位に立とう立とうとする、無意味で涙ぐましい努力は、全てこの脆弱な自我を守るためでした。無意味で当たりまえ、現実を直視できない弱い「自我を守る」以外の目的は無いのですから、生産性も効率性も何もへったくれです。
防衛機制とは*1
専門家ではないので、Wikipedia等の受け売りです。防衛機制とは、「受け入れがたい状況、または潜在的な危険な状況に晒された時に、それによる不安を軽減しようとする無意識的な心理的メカニズム」だそうです。
- 健康なものと不健康なものがある
- 現実の否認または認知の歪みといった心理的戦略
レベル1:精神病的防衛
レベル2:未熟な防衛
レベル3:神経症的防衛*2
レベル4:成熟した防衛*3
以上のような分類があり、加害者が用いるのは、1と2の不健康で子どもっぽい防衛で、主に被害者がとるのは、3と4の自責的な防衛か昇華です。
加害者の用いる防衛機制
レベル1:精神病的防衛
※ 自己愛的精神病的防衛ともいわれる。
- 転換(Conversion) - 抑圧された衝動や葛藤が、麻痺や感覚喪失となって表現される。手足が痺れたり、失立失歩(脱力し立ったり歩けなくなる)、声が出なくなる失声症や視野が狭くなる、嚥下困難、不食や嘔吐などの症状が出る。
- 否認(Denial)- 不安や苦痛を生み出すようなある出来事から目をそらし、認めないこと 。「抑圧」はその出来事を無意識的に追い払うものだが、「否認」は出来事自体が存在しないかのような言動をとる。特に「原始的否認」は分裂を強化するような性質の否認を指す。理想化や脱価値化は、原始的否認を背景とし、また否認を強化する。
- 歪曲(Distortion)- 内面ニーズを満たすよう外部の現実を再構成する。
- 投影(Projection)- 自分の内面にある受け入れがたい感情や欲動を外部に写し出すこと。これは明らかな妄想(迫害されるという被害妄想)の形を取る(精神病性妄想)。妄想的投影(Delusional projection)。*4
- 分裂(Splitting, スプリッティング, スプリット) - 対象や自己に対しての良いイメージ・悪いイメージを別のものとして隔離すること。「良い」部分が「悪い」部分によって汚染、破壊されるという被害的な不安があり、両者を分裂させ、分けることで良い部分を守ろうとする。抑圧が「臭いものにフタをする」のに対し、分裂は「それぞれ別の箱に入れて」しまう。分裂させた自己の悪い部分は、しばしば相手の中に「投影」される*5。
- 躁的防衛(Manic defence) - 自分の大切な対象を失ったり、傷つけたりしてしまったと感じた時に生じる不安や抑うつなどの不快な感情を意識しなくするために行う。「優越感(征服感)」「支配感」「軽蔑感」の三つの感情に特徴づけられ、自分は万能であり相手を支配できると思い込んだり、逆に相手の価値をおとしめたりする。うつ気分を逆転させた躁の気分で抑うつの痛みを振り払おうとする。
※ よくある加害者のパターンは「赤字」でマークアップいたしました。
レベル2:未熟な防衛
- 行動化(Acting out)- 抑圧された衝動や葛藤が問題行動として表出すること 。具体的には性的逸脱行動*6、自傷行為、自殺企図、暴言、暴力*7、過食、拒食、浪費、万引き、薬物依存、アルコール依存*8などが挙げられる。
- 途絶(Blocking)
- 心気症(Hypochondriasis)
- 取り入れ*9(摂取, Introjection) - 投影と逆で、他者の中にある感情や観念、価値観などを自分のもののように感じたり、受け入れたりすること。特に他者の好ましい部分を取り入れることが多い。発達過程においては道徳心や良心の形成に役立つ。しかし度が過ぎると主体性のなさに繋がったり、他人の業績を自分のことと思い込んで満足する(自我拡大)、自他の区別がつきにくい人間となる。
- シソイド幻想*10
- 理想化 - 自己と対象が「分裂」している状態で、分裂させた一方を過度に誇大視して「理想化」する*11こと。分裂されたもう一方は「脱価値化」を伴う*12。高次の「理想化」は、対象の悪い部分を見ないようにすることで自分の攻撃性を否認し、それに伴う罪悪感を取り去るのに対し、「原始的理想化」は、対象の悪い部分に破壊されないようにその部分を認識しないようにする。
- 受動的攻撃行動*13 - サボタージュなど。
- 投影性同一視(Projective identification, 投影同一視、投影同一化) - スプリッティングが働いている中で、自分自身の悪い部分を相手の中に写し(投影)、相手を支配している、または傷つけていると感じること。その時に投影されている側の人間に、投影された「悪い部分」(憎しみや怒り、軽蔑など)の感情が生まれる*14という現象が起こる。
- 投影(Projection)- 自分自身の中にある受け入れがたい不快な感情を、自分以外の他者が持っていると知覚すること。例えば、自分が憎んでいる相手を「憎んでいる」とは意識できず、相手が自分を憎んでおり攻撃してくるのではないかと思い恐れる*15、自分が性的な欲望を感じている異性に対し、相手が自分に情欲を感じていると思い、「誘惑されている」と感じたりする*16。
- 退行(Regression)- 耐え難い事態に直面したとき、現在の自分より幼い時期の発達段階に戻ること。以前の未熟な段階の低次な行動をしたり、未分化な思考や表現様式となる。不安な時に他人の話を鵜呑みにしやすくなったりするのも退行の一種だが、これは「取り入れ」をよく用いる発達段階に戻ったことでおこる現象である。
- 身体化(Somatization) - 抑圧された衝動や葛藤が、様々な身体症状となって表れること。心気化。
- 希望的観測*17
※ よくある加害者のパターンは「赤字」でマークアップいたしました。
加害者のナカミは三歳児以下
加害者がよく用いるレベル1・レベル2の二つは、幼児性の高い手段であり、それを無意識に選択しています。特に、「努力して克服」のレベル4の手段は、まず取られず、それだけ「脳みそのナカミが幼児」であり、精神年齢的に一歩も進歩していないのが見てとれます。江戸川コナンの逆で、「見た目は大人・ナカミは子ども」だから始末に負えないのです。
<早く気づいて・早く逃げて>
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- 統制(Controlling) - 周囲環境における出来事や対象を、過度に管理・統制しようとする。
- 置き換え(Displacement) - 欲求を本来のものとは別の対象に置き換えることで充足すること。
- 解離(Dissociation) - 苦悩を避けるために、自分のパーソナリティの一部を一時的だが徹底的に一部変更すること。遁走など。
- 外在化(Externalization)
- 静止(Inhibition)
- 知性化(Intellectualization) - 孤立の形をとる。感情や痛みを難解な専門用語を延々と語るなどして観念化し、情緒から切り離す機制。
- 隔離(Isolation) - 思考と感情、または感情と行動が切り離されていること。観念とそれに伴う感情とを分離するが、観念は意識において保持し、感情は抑圧することなどである。おかしな行為だと自分では気づいているがその行為が止められない、ある種の強迫行為と関わっていると考えられている。
- 合理化(Rationalization) - 満たされなかった欲求に対して、理論化して考えることにより自分を納得させること。イソップ寓話『すっぱい葡萄』が例として有名。狐は木になる葡萄を取ろうとするが、上の葡萄が届かないため、「届かない位置にあるのはすっぱい葡萄」だと口実をつける。
- 反動形成(Reaction formation) - 受け入れがたい衝動、観念が抑圧され、無意識的なものとなり、意識や行動レベルでは正反対のものに置き換わること。本心と裏腹なことを言ったり、その思いと正反対の行動をとる。憎んでいるのに愛していると思い込んだり、愛他主義の背後に実は利己心があったりと、性格として固定されることも多い。
- 抑圧(Repression) - 実現困難な欲求や苦痛な体験などを無意識の中に封じ込め忘れようとすることである。その内容には観念、感情、思考、空想、記憶が含まれる。ジークムント・フロイトはこの「抑圧」が最も基本的な防衛機制と考えた。特に心的外傷体験(トラウマ体験)や、性的な欲求などの倫理的に禁止された欲求が抑圧されると考えられている。 否認との違いは、否認は実現困難な欲求や苦痛な体験を一時的に忘れるだけで、他人に指摘されるとその事に気付く。しかし抑圧は意識より深い心の深部(前意識や無意識)にまで押し込められてしまう。そのため基本的には思い出せなくなってしまう。思い出すには努力が必要であり、それほど悪い観念でなければ簡単に思い出せるが(前意識からの思い出し)、強い抑圧は無意識にまで押しやられているので思い出すのは困難である。その代表例としては赤ちゃんの頃の記憶などがある。
- 性的特徴化(Sexalization)
- 打ち消し(Undoing) - 罪悪感や恥の感情を呼び起こす行為をした後で、それを打ち消すような類似の、またはそれとは逆の行動を取ること。分離と共に用いられることが多い。
- 社会的な上向き・下向きの比較
- 逃避(Withdrawal)
*3:成熟した防衛:
- アクセプタンス(受容)
- 愛他主義(Altruism)- たとえ自分が不利益を被っても、他人に代わって建設的な助けをする。
- 先取り(Anticipation)- 将来の苦痛を予想する。
- 禁欲主義(Asceticism)
- 勇気(Courage)
- 感情の自己コントロール
- 感情的レジリエンス
- 許し(Forgiveness)
- 感謝(Gratitude)
- 謙虚(Humility)
- ユーモア[5]
- 同一視(Identification) - 自分にない名声や権威に自分を近づけることによって自分を高めようとすること。他者の状況などを自分のことのように思うこと。この同一視は他人から他人へ伝染する。
- 慈悲
- マインドフルネス
- 節制(Moderation)
- 忍耐(Patience)
- 尊敬(Respect)
- 昇華(Sublimation) - 反社会的な欲求や感情を、社会に文化的に還元出来得るような価値ある行動へと置き換えること。例えば、性的欲求を詩や小説に表現することなどである。
- 抑制(Suppression) - 意識的な衝動を、意識的もしくはほぼ意識的に延期する。
- 寛容(Tolerance)
*4:こうして「全て相手のせい」にする。
*5:こうして「全て相手のせい」にする。
*6:不倫・浮気・レイプなど
*7:典型的な、いわゆるDV
*8:アル中・ギャンブル中毒など多い
*9:ひとのものは自分のもの
*10:「自分はとてつもなく優れた人間に違いない」という幻想(誇大妄想)の中に一人で生きている
*11:自分に対して
*12:相手に対して
*13:「回避性だんまり」も
*14:「オマエに言われたくない」というような転嫁を起こす。「全て相手のせい」にする。
*15:被害妄想
*16:レイプ/ストーカー事件。
*17:都合のよい期待。しばしそれに反すると、烈火の如く怒り狂う。