早く気づいて・早く逃げて

DVモラハラからの脱出の経緯について書いています。

遠くまで逃れた訳

DV加害者から近過ぎると

精神衛生上も悪影響が

◯市役所DV相談室の相談員のかた(カウンセラー)が言った。

「なるべく遠くへ引っ越したほうがいい」

「いっそ他の地方へ行ったらどうか」

DVモラハラ加害者から逃れて、他の自治体へ引っ越しはしたけれど、職場は一緒だし、エリアが似通っていて、どこで出くわすか判らない。ストーカー化してはいないのは幸いだったけれど、いつ何があるか判らないから危険だし、何より精神衛生上とてもよくないそうだ*1
確かに、「そこいら辺に居るかも」「沿線で出遭うかも」と思うのは、非常に気分悪かったけれども、仕事がある以上、仕方ないことかと諦めてもいた。いかにとんでもない話しだったか、いま考えても冷や冷やする。

危険なパターン

加害者の心理上、次のケースの時が最も危ないそうだ。

  • 勤務先を馘になったとき
  • 母親を亡くしたとき

ほんの近くに住んでいた前妻を殺さなかったのは、別居している子どもに嫌われたくなかったからだろう。あと勿論、刑事罰が恐かったのと、次のターゲットである私が居たからだろう。「トチ狂った男が自暴自棄になるのが一番こわい」と支援団体の代表者のかたも言ってらした。仕事を失くすのが最も自暴自棄になり易いそうだ。

他にも危険なパターンはありそうだが、私のケースでは、上記の2つが最も起りそうなことだった。どちらが先か知らないが、近々に起こり得ることだった*2

離れ難い土地柄、食べもの、友だち、ボランティアやサークルの人間関係、仕事とその関係者・・失ないたくないものばかりだった。DV加害者と離れても、それら離したくなかったものばかりを諦めねばならなかった。随分と悩んだ挙句の果てに決心したことだったが、遠くに逃れて良かったと、今では心から思う。

今も逃げ続け隠れ住むDV被害者

これまで、経済DVやモラハラなど、法的措置の取れないDV被害者の難点を語ってくることが多かったが、いわゆるDV、殴る蹴るの真性DVに悩まされる方々が最も多いと思う。彼女たちは、危険すぎて、SNSのような、こうしたオモテにまず出て来られない。私のレベルでさえ、命の危険の恐怖をここまで感じて、相変わらず怯えて暮らしているのに、命に直結する彼女たちの恐怖はどれほどのものだろう。*3

逮捕されても、懲役や罰金刑を受けても、DVを繰り返す奴は繰り返す。加害者措置が刑法の暴行・傷害でしか処理できない歪みが、もろに現われている。

他県どころか他ブロックまで、本当に誰も知らないところまで逃げる被害当事者は多い。どれだけ心細いことだろう。何らかの形で支援団体につながっておられれば、まだ救いだけれども、孤立無援は本当につらいと思う。母子ともの心身の健康を願ってやまない。

逃れてから、どれだけ年月が経っても、今も彼女たちは言ってるそうだ。
いずれ夫に見つけられて私は殺される。それまで生きてるだけだ

 <早く気づいて・早く逃げて>
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*1:これは、遠くに逃れてから、本当によく判った。意識せずとも緊張していたのだろう。遠くに来てから、肩の力が抜けたというか、心の底からほっとしていて、どんなにつらかったか、後から自覚した。

*2:案の定、私が遠くへ逃げるころ、勤務先を馘になっていたと、後になって風の便りで聞いた。冷や冷やだったなあと思う。落ちぶれた再就職をしたそうだが、今も荒れてると誰かが言ってた。別に教えてくれなくてもいいが、息子が学校を止めるだろうことも含めて、予測のうちだった。自業自得というものだ。

次のターゲットの女とうまくいかないか、逃げられたときも危ないと思った。腹いせは、どこに飛び火するか判らない。目の前にいたら、とばっちりを受けかねないだろう。

*3:DV加害者がストーカー化しなかったのは、

1.次のターゲットと既にヨロシクやってたから。FB上でうまくいっても、リアルでうまくいくとは限らないが。もう一人さらに不幸な女性が増えるのは心苦しかったが、知ってる周りが何もしないので、私の知ったこっちゃないと、心を宥めた。

2.結婚するとき前妻との離婚が成立してなかった。いま思えば、あのとき逃げてりゃ良かったが、とにかく別居してから4年も放ったらかしてあったのだ。その離婚届や親権の記入についてアドヴァイスしたのは私だった。当事者のくせに、何も考えず、何もしなかったな、と今は思う。その後の、前妻が起こした裁判でも、私の友人の法曹関係者に頼った。DVモラハラ一族は、何の役にも立たなかったばかりか、当の本人さえ、不機嫌になって暴れるだけで、法曹のことなんか何も知らなかった。いま思えば、DVモラハラ特有の、自分勝手で一方的な言い分を通していたのだろう。まず嘘つきで、本当のことは言わないから、あのころ聞かされた結果だって判ったものではない。但し、私の周りには法曹関係者やジャーナリスト、それなりの知識のあるひとがゴマンと居ることは痛感しただろうから、危なくて手が出せなかったのだろう。狡いところとエエかっこしいが最大のモチベーションなので、そういう人々の前で晒し者にだけはなりたくなかったのだろう。その分、恨みは募っているだろうから、自暴自棄になったときに、そのへん目先をうろちょろしているわけにはいかない。何をされるか判らない。